清少納言もよその母親に苦言を呈していたくらいで、日本文化は昔から変わっていないようです。
よく言えば、「他人の子育てを気に掛ける文化」なのでしょう。
■ 終わりのない論争
いつまでも終わりが見えないこの論争。大体、下記のようなことが繰り返されています。
ベビーカーママ「国土交通省がベビーカーをたたまずに電車に乗ってもいいって言ってんだけど?」
ベビーカー邪魔派「それでも、周囲に配慮するのは常識でしょ?それに、満員電車にベビーカーは物理的に無理」
ベビーカーママ「ベビーカーがないと重いんだけど?」
ベビーカー邪魔派「長時間じゃなければ我慢できるでしょ?それに何をそんなに出掛けることがあるの?」
ベビーカーママ「買い物。109とか行きたいときもあるじゃん。」
ベビーカー邪魔派「ベビーシッターは使わないの?」
ベビーカーママ「そんなお金ない」
ベビーカー邪魔派「ママ友と称する人たちはなぜベビーカーで群れるの?」
ベビーカーママ「みんなと一緒だと楽しいから」
ベビーカー邪魔派「ママ友はなぜ群れると、周囲への配慮がなくなるの?道を塞いだり、人の足を踏んづけたり」
ベビーカーママ「そんなの一部の人だけでしょ? ところで、子連れなのに何でみんな席譲ってくれないの?」
ベビーカー邪魔派「どうしても辛いなら、譲ってくださいって頼めば譲ってくれるよ」
ベビーカーママ「少子化の中、産んでやってるのに、自分から譲ってくれないんだね」
3/30の「TVタックル」で、「元カリスマギャルママモデル 日菜あこ vs 日本子守唄協会理事長 西舘好子」のベビーカー論争が放映されていましたが、結論がもやもやしたまま終了してしまいました。
日菜あこさんは、ベビーカーを引いていると白い目で見られるので、こっちも目つきが悪くなるといった趣旨の発言をしていました。 これは、母としての本能的な攻撃性が垣間見える言葉で、社会と母親の軋轢が深まっている原因の一つでしょう。母親が、逆切れや開き直りをするとますます問題が拗れます。
■ パワーを誇示するツールとしての子
生殖本能の一部として男性は、例えば最も端的な方法として、車の車体の大きさやバイクのスピード感等によって力強さ、すなわちパワーを誇示しようとする行動がよく表れます。また、それ以上に経済力のアピールという形でパワーの誇示がよく行われます。
一方、女性は、子供を連れて歩き、周囲に見せることで、生殖能力というパワーを誇示しようとします。 そして、女性としての有能感と種族保存への貢献という意味でのヒロイズムに酔うのです。

浄相の持続
自らの腹を裂き、女性の象徴である子宮を誇示する女性

ベビーカー以外にも、車のステッカーや写真を見せるあるいは、事あるごとに「子供がいるから心配」等と発言する方法で、子供の存在をアピールする姿がよく見受けられます。(意味と目的が明確な場合は別ですが)
本能に従順なタイプの人ほど、この種の言動が現れやすいように見受けられます。
暴走族とママ友集団の行動原理は、集団の形成、パワーの誇示、周囲への無配慮という点で類似していると常々思っていました。
勿論、ママ友集団が皆無法者ということではなくて、本能的な働きを意識して抑制しなければ、そうなりやすいということです。
■ 不毛なベビーカー論争を終わらせるための3つの方向性(
1.母親は自らのエゴで子供を連れ回さない
欧米では、子供は未発達な人間であり、社会に迷惑を掛ける可能性のある存在であると認識され、無闇に連れて歩くことはしません。
- 自分の趣味のために子供を連れて長時間電車に乗ることは無謀。母親は、子供を連れ回したくなる心理はどこからくるのかを自覚すべき。
- 買い物は、できるだけネットで済ませる。今時、生鮮食品ですらネットで購入できます。
2.社会は母と子を引き剥がすべき
日本文化にも問題があり、保守的な人は「母親は常に子供に寄り添っているべき」とする母子密着の思想を押し付けようとしますが、この思想は現代にそぐわないものとなっています。(参考:子供は社会が育てるもの)
- 親、親類、知人を最大限活用する。頼まれた方も協力する。
- それが不可能な場合も多いので、社会の側はママ友サイト等のサービスを充実させる必要がある。(まだまだ不足しているようです…)
3.社会ルールを明確にする
曖昧なルールに従う人はいませんが、明確な意味のあるルールについては尊重するのが日本人です。
- 公共の場でのベビーカー使用法を明確化し、利用者も周囲も理解する
- 妊婦・子連れ専用車両を作る
ここまで書いてきましたが、多くのベビーカー利用者はマナーを守っているのでしょう。
つまるところ、「マナーの悪い人はどこにでもいて、その人が偶々ベビーカーを引いていた」というのが現実なのではないでしょうか。
子供を盾にされると注意しにくい為、ネットで炎上しやすい話題となっているようです。
-Ending Music-